卒業研究のご紹介
2019年版

情報系所属学生

脇役として活躍する鮫を主役とした従来にない漫画の制作

小嶋 陽子神奈川県
情報学部情報メディア学科 2019年3月卒業
横浜創英高等学校出身

研究の目的

鮫は読者数の多い漫画で脇役として活躍し、映画では「JAWS」などを初めとしたシリーズ作品が数多く存在しており、鮫の認知度需要は高いと言えます。しかし、鮫が主役の漫画は3作品しか存在しません。そこで本制作では、脇役として活躍する鮫を主役とした従来にない漫画の制作をすると共に、今後鮫を主役とした漫画を制作する際の制作資料として残すことを目的としております。

研究内容や成果等

■ 漫画制作

事前に行った調査及び考察により、従来にない鮫キャラクタを制作。制作した鮫キャラクタをもとに漫画を制作することとなるが、唯一打ち切りとなっていない四コママンガ「サメーズ」に近い縦読みマンガ※の形式で制作する。不特定多数の読者を得るため無料で閲覧できる「少年ジャンプルーキー」「pixiv」「comico」「マンガボックスインディーズ」にて公表。並びに17誌200人の編集者に見ていただける機会がある「DAYS NEO」に投稿し、編集者からいただいたアドバイスをもとに鮫キャラクタを作りなおす。
漫画の形式は「マリンハンター」「身海魚」と同じストーリーマンガで描き、「マンガボックスインディーズ」の編集者である山崎氏のもと制作を行った。

■ 結果/考察

制作したストーリーマンガは、「マンガボックスインディーズ」で最終選考まで残ることができた。敗因は画力であった。「マンガボックスインディーズ」の編集者から、制作した鮫キャラクタの関係性は高評価を頂けたが、表現したい内容に画力がついていけていないとアドバイスをいただいた。「少年ジャンプ+」の編集者からも、画力不足を懸念されたがキャラクタの関係性は表現できていると評価をいただけた。
※縦読みマンガ:スマートフォン普及とともに確立された縦スクロールで読める漫画のこと。

図1 鮫漫画1ページ目
指導教員からのコメント 教授(特任) 梶 研吾
プロの漫画家になるための第一歩は、まず1本の作品を最後まで完成させること、次いで継続してレベルを上げつつ短編作品を描き続けられることにあります。
当職のほうには毎年何人かの漫画家志望学生が訪れますが、小嶋さんはすでに 3年生開始時より上記の条件を十分にクリアしておりました。
卒業研究は小嶋さんならではのこだわりとオリジナリティに富んだ作品で、集英社をはじめとした出版社の編集者諸氏からも評価される才能を示した一作となりました。
今後プロ漫画家としての活躍を大いに期待するところです。
卒業研究学生からの一言 小嶋 陽子
基礎はもちろんのことながら専門講義もメディアにおいて幅広く選択できるのでメディア社会への視野を広げることができました。講義内容も、多くは学生達自身が実際に制作を行いつつ進むことでより理解が深まります。研究室に直接質問をしに訪れ、専門分野に詳しい教授にお話をうかがうこともできるので、深い知識を知ることができました。