株式会社ソニー・
インタラクティブエンタテインメント
基盤システム・エクスペリエンス設計本部
  鈴木 久貴 高卒認定試験修了
工学研究科情報工学専攻博士前期課程
2017年3月修了
情報学部情報メディア学科
2015年3月卒業

世界の1億人のユーザーに使われる 家庭用ゲーム機のシステム開発に携わるやりがい 家庭用ゲーム機の システム開発に携わるやりがい

神奈川工科大学を選んだ理由

父の母国と日本を行き来しながら育ち、日本に戻ってから高卒認定を取りました。その頃はニコニコ動画が好きで、自分もクリエイターになりたいと思っていました。進学先を探していたところ、祖父母が住む神奈川県内にある、本学の情報メディア学科が候補にあがりました。学士が取得できることや、映像や音楽、ゲーム制作などをまんべんなく学べること、また、ものづくりができるKAIT工房があることにも魅力を感じて進学を決めました。

大学時代

入学当初は動画を作りたいと思っていましたが、2年生の必修で、プログラミング、映像制作、音楽制作、ゲーム制作を学んで、向き不向きが分かったりプログラミングがおもしろくなったりと、興味の対象が変化していきました。さらに、3年生のときに参加した学生VRコンテストがきっかけで、VRの研究に取り組むようになりました。ただ、いろいろな学会に参加しても、VRが一般に普及することは想像できていませんでした。そんな中、大学院に進学した年、2015年の東京ゲームショウで、現在の勤務先でもあるSIEが、数万人の一般客に向けてPlayStation®VRの展示を成功させたことに大きなインパクトを受けました。「ここならVRを一般に普及させることができる」と思ったことが、今の仕事につながりました。
※SIE:株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント

現在の仕事

PlayStation®のシステムソフトウェアの開発を行っています。入社3年目に発売されたPlayStation®5では、PlayStation®のシステム画面の統一感を保ちつつ効率的にUI開発するためのフレームワークの開発を担当しました。その後に発売されたPlayStation®VR2では、VRゴーグルを使用する際のユーザーの視線調整に関する機能の製作に携わりました。この仕事では、大学でのVR研究の経験が役立ちました。最近はシステムソフトウェアのメモリ使用量を効率化する仕事に取り組んでいます。自分が開発に携わった機能がリリースされると、その瞬間に世界中のプレイステーションにダウンロードされるので、「世界の1億人のユーザーに使ってもらえる!」とやりがいを感じます。
※フレームワーク:ソフトウェア開発を効率化するために再利用可能な形にまとめられたソフトウェア部品

高校生への

神奈川工科大学には、KAIT工房やメディア工房など、作ってみたいものを形にできる場所があるので、ぜひ活用して作品作りに挑戦してみてほしいです。私はメディア工房委員になったことで工房を利用する機会が増え、先輩にプログラミングを教えてもらったり、工房内で映像作品を作ったりしていました。学外に興味がある場所やイベントがあれば、足を運んでみるのもいいと思います。学生という幅広く学べる貴重な時間を最大限に活かしてください。
※メディア工房:情報メディア学科の学生が自主制作を行える場所。管理運営も含めて、工房のすべてを学生の力で支えています。